爆発まで残り5分となりました

「別に……大したことしねぇけど」


轍は私を見ると、少し照れた表情でそっぽを向いた。




時計に目を向けると、時刻は十一時。




爆発の時間が十一時半だとしたら、まだ三十分もある。



「そういえば。波瀬くん、随分遅かったけど何をしてたの……?」



轍はぐったりして、壁にもたれたまま眠っている。疲れたのか、悠真も机に伏せていた。



「いや、さっきあの騒ぎのせいで、皆に足止めを食らってて……」



「そういえば、騒ぎ?って、何なの?」




私が聞くと、悠真は、



「ヒントカードが二つ見つかったんだ。それに書いてある内容に、俺らのチームの欠けてる奴が関わってる」



と言って、鞄をあさりだした。



何を入れたのかは知らないけど、悠真は何かを探しているようで、ガサガサと音がした。