悠真が私の頭を、優しく撫でてくれた。
「大丈夫だ。答えがないわけじゃない」
「でも」と私が言うと、悠真は私の目を見て、真剣に言った。
「このゲームが始まる以前から、先生に言われたこととか。俺が知らなくて、夏仍が知ってること。……たぶん、それが出口の鍵だ」
「そん、な……」
私は悠真より賢くないから、きっと分からない。ゲームをしていて分かったんだ。
一番考えて動いていくれていたのが、悠真だったんだってことに。
緊張して、怖くて、苦しくて、泣いてしまいそうになった。
でも、悠真の前だから、泣けない。逆に心配させてしまうから。
分かってはいても、冷静になれなくて、思い出すことも出来なかった。
「やっぱり……駄目、っ」



