爆発まで残り5分となりました

そう言って悠真が無視すると、キヨシは怒ったのかメンバーの一人の腕をつかんで無理矢理引っ張った。



「い、いい度胸じゃねぇか。三階にでも何階にでも行ってやるよ!」



キヨシとそのメンバーたちは、すぐに階段を駆け上がっていった。









「……轍、大丈夫か?」



悠真は轍を下ろすと、心配そうに尋ねる。




「あぁ……何とか。死ぬかと思ったけど」



轍はお腹を押さえて、未だに顔をしかめている。……私のせいだ。



「ごめん……なさい。私が怒鳴って、あんなこと言ったから……」



「それはいいって……。でも、俺の方も悪かった。あの時、夢中で逃げようとして突き飛ばして……ごめん」




悠真は会話についていけないのか、私達を交互に見て首をかしげている。



「ううん。でも、ありがとね」