爆発まで残り5分となりました


冷たい声が聞こえて、そこには───



「ゆ、悠真……」



肩に鞄をかけた悠真が立っていた。



「さっさと行けよ。お前ら、ここに用があって来たんじゃねぇんだろ?」



曇りのない真っ直ぐな目で、悠真はキヨシの隣まで歩いてきた。



「さすがに、お前を許す気にはなれねぇけど。今日は暴力は勘弁しておいてやる。



それと……俺、さっき、凄い情報掴んだんだ。教えてやってもいいけど。その代わり、二度と俺の仲間に手を出すな」




「な、何だよ。教えないとタダじゃおかねぇぞ!」



悠真の気迫に、キヨシは押されていた。



「三階に行ったら騒ぎになってるから、そこで聞け、ってこと」



「は?騒ぎ?」



キヨシが首をかしげると、悠真は霧雨さんと轍を起こした。



「……ま、嘘かどうかは自分で確かめろ。俺らは行くからな」