ぐっ、と悠真に強く腕を引かれる。
反射的に悠真が握ったのは、傷のあるほうの左腕だった。
激痛に冷や汗をかく。腕が裂けそうだ。
そのまま私を自分の背中に回すと、悠真は地面に落ちていた銃を握って轍に向けた。
が、それも瞬時に手で叩(はた)かれ、ゴンッと遠くの壁に当たって死体の上に落下。
「チッ……マジかよ」
後ろを振り向くと、そこには先生が何人も立っていた。すでに出口は、前も後ろも塞がれている。
傷が開いたのかもしれない。血が指先まで垂れてきて、布と擦れた肌が痛い。
悠真もそれを察したのか、今度は右腕に替えて、次は手のひらを握った。
「……夏仍、しっかり掴まってろよ」
「う、うん」



