爆発まで残り5分となりました


そして、黒い霧のようなものが背後から漂ってきた。



冷たい空気。塞がらない口。そして体を突き抜けるような、とてつもない恐怖。





悠真に手を引かれて何とか立ち上がると、轍の頭ががくんと下を向いた。





ぴたり、と時間が止まった気がしたのは気のせいだったのだろうか。



私が少しだけ息を吐いた、刹那。






轍が弾かれるようにして顔をあげ、私達をからかうような笑みを浮かべる──



地面を蹴って赤の水面(みなも)の上を走り、一瞬にして私達の前に躍り出る。









「まだまだァッ!!このゲームは終わらせない──ッ!!」







目眩がするほどの奇声をあげて、轍が拳を振り上げた。