もう駄目だ、と、私が目を瞑る。
パアン!!───銃声がひとつ、廊下を反響して、何重にも音を重ねた。
目を開けるのが辛い。出来ればもう、このまま死んでしまいたい。
悠真は死んで、汐見さんが殺されたら、私はもう一人だ。最期まで、自分だけが生きているということに苦しめられて、死んでいくんだ。
私がそう思ったその時、だった。
「……な、…………ん、で」
からからに乾いた声が空気を漂泊する。
でも、それは悠真の声ではない。私が気になって目を開くと、そこには───
真っ赤になったカッターシャツの、お腹の辺り押さえた轍。
銃を両手で持って俯いている悠真が、視界に映った。



