「……っ」
一瞬怯んだ汐見さんだったけど、すぐに声を張り上げて叫んだ。
「……轍くん、どうしてこんなことをするの?…………朱美ちゃんを、どうして殺したの!」
轍はその質問には答えなかった。
銃を下ろし、呆れたような顔をして、轍は言う。
「いつ気付くかと思ったら…………結局、こうやって種明かしをしないと気付かないなんてな」
その後、フッ、と軽く笑ってから、低い声で呟いた。
「…………俺がいつお前らの味方になったんだよ。笑わせるな」
今までの轍とは、全然違った。
身体中を包みこむ重い空気に、血の臭いが容赦なく絡み付く。



