「嫌……いや!いやあぁっ!!」 ボロボロと涙が溢れる。 血の気を失った朱美の顔に、大粒の涙が落ちた。つうっと、さらさらの肌を伝っていく。 ぐわんぐわんと頭を激しく揺らして、朱美の体も激しく揺する。 「朱美いいぃぃぃっ!!!」 廊下に響き渡った私の声。 朱美はもう帰ってこない。もう、朱美はいない。だって、─── 「伏せろォッ!!!──夏仍っ!!」 悠真の声が聞こえた途端、力が抜けてその場に腰を落とした。 直後聞こえた銃声が、頭上でまだ舞う髪を掠める。プツプツと、数本が切れた。