口や胸からは血が垂れ、横になった状態で、今度は朱美が動かなくなった。
───即座に体を駆け巡る、「人が死んだ」という感覚。悪寒。
隣にいた悠真も、言葉を失っていた。
汐見さんは、既に息絶えた兄の横で、声をあげて泣いている。
「……あ……けみ?どしたの……?」
体を揺すってみるけれど、少し頭の向きが変わっただけだった。
自分の呼吸が、何よりも煩く聞こえる。心臓も、まるで喉の奥に元からあったように、喉の辺りで大きく脈を打つ。
「……ねぇ、朱美。何で……」
返事は返ってこない。
「朱美……朱美ってば」
返事は、聞こえない。



