汐見颯斗の目が半分塞がり、ヒューヒューという息の音がだんだん小さくなる。
そしてやっと、汐見颯斗のお腹に、銃撃された痕があること。背中に無数の刺し傷のようなものがあったことに、気づく。
手遅れ、だった。
「ご……めん、な」
ぐらりと大きく影が揺れる。
汐見さんの目の前の血の海に顔を浸け、汐見颯斗は動かなくなった。
たったそれだけのことの理解ができず、戸惑う汐見さんと悠真。
そして朱美が、「え……」と声をあげる。
その"何か"に気付いた途端、朱美の顔色が一変するのが分かった。真っ青だった。
朱美が、震える声を出して言った。



