悠真が顔を歪めて、目を瞑った。 首の辺りに手を当てている。前に見かけた痣があった辺りだ。 「大丈夫?」 「ああ……ちょっと痛くて。何か胸騒ぎがする……前と同じ感覚なんだよ」 「前?」と聞き返したそのとき。汐見さんが「あ」と口を開けて固まった。 その視線の先には、─── 「お兄ちゃん……」 汐見さんがその影に向かってそう言ったのが、ちゃんと聞こえた。 痩せた体に血のついたシャツ。黒いズボンに真っ赤に染まった靴下。 そこには、──汐見颯斗がいた。