「遅すぎるの……」
そう。私たちには遅すぎた。
気付くべきだった山橋のいい所だって、やっと気付けたっていうのに。
私たちの本当の出逢いは、ここで始まって、ここで終わってしまう。
「遅くなんかないって。むしろ、悠真たちよりも早く結ばれたら自慢できるだろ」
「ば、バカ!」
はなれようとしたけれど、山橋は離そうとしなかった。そのうち抵抗も出来なくなって、やめた。
バカ……山橋のバカ。
分かってて言ってるの?……もう、私達はこの世にはいられないって。
「分かってるの?」
「え?何が?」
山橋が首をかしげる。



