「実は……さっきの会話、全部聞こえてたんだよね」
「え……?」
弾かれるようにして顔をあげると、気まずそうに唇を噛んでいる柚希の顔があった。
「悠真が大声で叫んでたから、全部聞こえてた。もちろん、夏仍の声もね」
「っ、そ……それは」
顔がカァッと熱くなるのを感じる。
それと同時に、申し訳ない気持ちもあった。柚希はあれを聞いて、どう思っていたのだろう。
「どうしてなの?」や、「教室を変えてよ」と言われるのだろうか。
自分が死ぬことが分かってしまった、なんて不幸はないだろう。責められても仕方がないと思った。
「そんなに落ち込まないでよ。夏仍は生き残るんでしょ?」



