「"赤の他人"に……簡単に。柚希が死ぬなんて、決められたくないっ……」
「……っ」
悠真が徐々に目を閉じていく。
息があがって、肩が上下していた。悠真は、他人事だからそんなことが言えるんでしょ?
だからって……何でもかんでも言っていいってわけじゃないんだよ。
言い過ぎただなんて思わなかった。むしろ、これが正しいと思った。
「……小南が死んでもいいなんて、俺は一ミリも思ってない。でも、やり直すなんて……出来なかった。そんな機会があれば、俺はいつだってそうしてた!」
悠真の震えた声が、廊下に響き渡る。
今にも泣きそうな表情(かお)の悠真を見ることができず、私は背を向けた。
「後悔したくないなら…………伝えたいことがあるなら、小南にちゃんと伝えてやれ。……"俺"みたいに、何もできないで終わるなんてことが、無いようにな」



