数メートル先のドアまで辿り着くのに、何分もかかった気がした。
電気がつかないのは実証済みだった。だから、夜でも外からは気付かれないんだろう。
隣のクラスを覗いてみると、動く影が二つ……三つ……いや、それ以上ある。
血特有の独特な臭いが、鼻を通って体に入ってくる。息をする度に、頭がくらくらした。
「……見えるか?」
「ううん。暗くてあんまりよく見えない」
光が少なくて、影の動きを見るのがやっとで、顔も認識できない状態だった。
どうすればいいのだろう、と悩んでいた、そのとき。
制服のポケットが揺れて、携帯の画面から微かな光が漏れて。
同時に教室の奥で、一人の生徒の顔が、同じ光を受けて浮かび上がった。
電気がつかないのは実証済みだった。だから、夜でも外からは気付かれないんだろう。
隣のクラスを覗いてみると、動く影が二つ……三つ……いや、それ以上ある。
血特有の独特な臭いが、鼻を通って体に入ってくる。息をする度に、頭がくらくらした。
「……見えるか?」
「ううん。暗くてあんまりよく見えない」
光が少なくて、影の動きを見るのがやっとで、顔も認識できない状態だった。
どうすればいいのだろう、と悩んでいた、そのとき。
制服のポケットが揺れて、携帯の画面から微かな光が漏れて。
同時に教室の奥で、一人の生徒の顔が、同じ光を受けて浮かび上がった。



