爆発まで残り5分となりました



ドアを十五センチぐらい開けて、悠真が小声で聞いてきた。




「大丈夫?ここから先、結構酷いけど」



「うん……でも、だいぶ馴れたから」






赤。血の海と化した、廊下。



大丈夫とは言ったものの、悠真に手を引かれないと、動けなかった。





血の臭いが漂泊する。月の光なんてない。真っ暗で真っ赤で、何も見えない闇。



唯一、非常口を指す緑のプレートと、火事が起きた時に押す赤いボタンが光っているぐらいだ。






ぐちゃ、ぐちゃ。




地面に沈んでいくような、のめり込んでいくような、何かを踏み潰しているような感覚。




これが誰かの体の一部だと思えば、吐き気がする。