「試しに見に行ってやろうか?」
おぉ、と轍が笑う。
最後ぐらいはいいだろうと思った。私も……悠真との思い出を作りたい。
このゲームのなかでなら、少しの夢だって見てもいいんだ。
「あ、わ、私も……行きたい」
私が呟くと、おぉ!と、さっきよりも豪勢になった朱美と轍の笑い声。
何がなんだか分からずにボーッとしていると、悠真が私の手をとって立ち上がった。
「じゃあ、決まりだな。多人数で行くのもあれだし、俺らで見てくるわ」
悠真が、少しだけ薄くなった手で私の腕を掴む。もう長くないんだ、と思った。
触れているはずの手からは、温もりさえも、薄まってしまっていた。



