そして、謝りたかった。
こんな安っぽい言葉なんか重ねないで、普通に謝りたかった。
悠真の心が欠ける。
彼の顔が、もう一度下を向く。
君のことを傷つけているのは、紛れもない"私"、なんだって。
そう思ってほしかった。
そしてもう、私のことなんか忘れて、ひたすら前を向いて君が進んでくれればよかった。
そしたらおしまい。
ゲームは終わって、この日この時間に苦しんだことも、悠真に「好き」と言えなかった時間も、忘れるんだから。
始めから、そう。君のような存在は、私には眩しくて、遠すぎて。
そんな君の涙を拭えるのは、
私じゃなかったんだよ────。
