爆発まで残り5分となりました




私はゆっくりと、悠真の所に向かう。





「痛かった、よな…………ごめん」




悠真が謝る。いつもより、暗くて、俯いた顔で。私の目を、見ようとはしなかった。





「必死になって助けようとしてくれたのに。……私も、ごめんね」



「……」





悠真の温もりは、指先まで伝わってきたよ。ただ、もう、私が諦めてしまっただけなんだから。





「全然、痛くなかったよ」



「……あぁ」




悠真が顔を上げる。



涙が二人の目に滲む。この時私は、大きな嘘をついた。



痛くてたまらなかった。心もこの傷も、体も、全部が痛くて、辛い。