爆発まで残り5分となりました


「目、瞑って!」




悠真に言われるがまま、固く目を瞑ると、傷口からシャッと音がして、ハサミが抜けた。





そしてまた血が流れ、カッターシャツに染みて、地面に溢れる。



カラン、とハサミが地面に落ちる音がした。




制服には穴が開いていて、そこから大きな円を描くように、黒いシミが広がっていく。




左手の手首の辺りに、刺し傷が一つ。悠真は袖をめくると、腕に巻いていたハチマキを取った。




そして傷口に当てて、強く締める。




血が止まってしまいそうだった。悠真は真剣になって、我を忘れている。







「悠、真…………っ、痛……いよ」




そう言っても、悠真は力を入れつづける。ぐっと、強く締め付ける。