爆発まで残り5分となりました



ドア越しにいた子の悲鳴が聞こえなくなったのは、おびただしい量の銃声が聞こえる前だった。




ババババババ、ババババババン!




「どうしてええっ……!あ、ああぁ……えぇぇえぇ……っ」




憎悪剥き出しの目が、ドアのガラスから見えなくなるまで私を見ていた。



何が起こったのか分からないけど、それはきっと、放送の言う"退場"だったのだろう。




退場を余儀なくされた生徒は、死。この場にいた全員が、今それを知った。



意識を保っているのがやっとで、今にも膝から崩れていきそうだ。



ドアには、銃弾の当たったあとがいくつもある。でも、ガラスにはヒビの一つも入っていない。




「これが、退場……かよ」



悠真は腰を抜かして、地面にしりもちをついていた。



もしかしてと思って、私はドアに手を伸ばす。そして、引き戸を開けようとすると。