「汐見から全部聞いたとは思うけど……これは俺と、汐見の問題だ」



「……」




私達が手を突っ込むようなことじゃない、そう言いたいのだろう。





しばらく沈黙が流れると、悠真が何かを思い出したのか、「それと」と控え目な声で言った。





「……ちょっと誤解してる奴がいると思うんだけど……最後の教室を知ってるのは、汐見じゃないんだ」




「え?」と、汐見さんを除く三人の声が重なった。





「じゃあ、主催者は嘘をついてるの?」




と、私が聞くと、悠真は「というより」と言って頭をかいた。そして、決まり悪げに苦笑いをして、呟く。






「───俺が、知ってるんだ」