「……っと、それどころじゃなかった。もう爆発したから、早く皆を探さないとな」
「え?もう、爆発したの……!?」
色々あったから、見逃していたんだろう。
……と、思っていたら、悠真がその後に、「夏仍が失神してる間に」と付け加えた。
少々ムカッとしたけど、彼の顔を見ていると、その気持ちも吹き飛んだ。
私に話してスッキリしたのか、どこかがいつもとは違うように感じた。
「二人にも、ちゃんと話すよ」
私の手を引いて、悠真はきっぱりと言う。
さっきのことを、もう何も、気にしていないようだった。
「うん。それがいいよ」
良かった、と思う。
悠真は、何も変わらなかった。本当の悠真とは何も、変わっていなかったから。



