爆発まで残り5分となりました

「それより……佐山さんを押した人がいるって本当?」



「うん。でも……あれは」



「誰だったの?」



急に低い声になったので私は息を飲んだ。


正直に話すと、霧雨さんが「はぁ」と小さくため息をついた。……後で、決して怒らないようにとは言っておいたけど。



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「で、この後はどうするんだ?まだ行く教室も決まってないのに」



轍が回転椅子に乗って、そう言いながらくるくると回っている。



すると、悠真が不思議そうに呟いた。


「そういえば、この校舎にはいくつの教室があるんだ?」



確かに、隠れられる教室がいくつあるのかは気になる。そこは考えていなかった。



霧雨さんが、指で数を数えながら言う。




「数えてみないと分からない。けど、理科室は二つあるし、特別教室を除くと、一年生から三年生までのクラスを合わせることになる。一学年で四クラスだから……十二の教室に分かれてる」