「佐山、肩……大丈夫か?」
「肩?肩がどうかした?」
霧雨さんにまで聞かれて、私は押されたことを話すことにした。
「轍、アンタ覗き見してないわよね?」
「はぁ?なんで俺なんだよ!悠真ならともかく、俺は覗き見なんて……」
「轍、お前……!味方を売るのかよ!」
男子は隣の爆弾のあるベッドで待機していた。何やら喧嘩している……よう?
私はカッターシャツを捲り、霧雨さんに肩を見てもらった。
「アザになってる。冷やした方がいいかもしれないけど……」
私も見てみたけど、青っぽく変色していた。……まさかこんなに酷いとは。
まだ痛いけど、すぐに良くなるだろう。
「ありがとう……でも大丈夫。我慢するよ」
カッターシャツのボタンを止めていると、霧雨さんの目が鋭くなった。



