爆発まで残り5分となりました


「いやいや……だって……」


「もしかして、何か隠してるの?」





朱美の畳み掛けるような質問に、悠真が言葉を詰まらせる。




重苦しい沈黙のなか、一際目立つ声が、悠真のとなりから聞こえた。





「そろそろ本当の事を……言うべきだよ」





それは紛れもない、汐見さんの声だった。




──"本当のこと"


頭のなかで、何度も流れるその言葉。何それ。……じゃあ、今まで。





「悠真、何を隠してんだ?早く言えよ」



「本当のことってなに?ねぇ、波瀬くん。アタシ達に、嘘をついていたの?」



「……」



「ねぇ、何か言ってよ……」