「汐見さんが死んだのは、いつなの?」
「今から……一年前ぐらいだろ?」
私が尋ねると、汐見さんの代わりに悠真が答えてくれた。一年前……か。
それを聞いた朱美が、「ねぇ……」と控えめに言って、続けた。
「そういえば、波瀬くんは……どうしてそんなにも知ってるの?」
「え? だから言ってるだろ。それは俺が、汐見に会って聞いたからで……」
「汐見さんが、初対面の人をこんなにも拒絶してたでしょ?なのに、波瀬くんはすぐに打ち解けた……」
「まぁ、そりゃあ……」
「それにしては、時間が短すぎない?こんなにも多くの情報を、信用できない誰かに話すのは……時間がかかるでしょ?」
「……」
朱美の質問に、言葉を失う悠真。



