「俺たちは、"第二の被害者"だぞ?」
その声の響きが、心の底まで響き渡った時。ぽつり、と……心に黒いシミのようなものが出来た。
そうだ。悲しいのは優美だけじゃない。
俺だって、こいつだって、同じ"被害者"だ。どうして皆は、それを理解してくれないんだ。
俺達が被害者だということに、どうして誰も気がつかないんだ──。
卒業できなかった優美の気持ちが分かるか?
痛い思いをして足掻く暇もなく死んでしまった優美の気持ちを、
俺達が教えてあげさえすれば……
俺は覚悟を決めて、少年の真っ直ぐな瞳を見つめる。
「上等だ。……復讐だろうが殺しだろうが、何だってしてやる!」
すぐに冬の空に溶けていく。自分の吐息と大声が、溶けていく。



