怯む俺に対して、全く引こうとしない男の子。……復讐…………同じ目、に……?
「これは妹さんの敵であり───君のためなんだよ。汐見颯斗くん」
「……お前、何者なんだ?」
銃を下ろして、一歩、また一歩と近づいてくる彼。やがてその顔が明らかになって、俺は目を見開いた。
「君と同じようなものだ。どこにでもいる普通の学生だよ。まあ、……妹も弟も殺されて、君よりも悲惨だったけど」
「な……ッ」
首筋や手には、引っかかれたような無数の痕がある。赤くなり、めくれた皮膚。
つんとたった鼻。黒く澄んだ瞳。
欠点すらないその顔立ちに、思わず吸い込まれるような感覚を覚えた。
「被害者は、俺たちじゃないか。なぜ黙って日常を送れるんだ。殺された家族の恨みを、この世の誰が晴らしてくれるんだ!」
怒声を張り上げて、肩で息をする彼。



