爆発まで残り5分となりました

いつでも他人事には無関心な霧雨さん。クラスで目立ってはいないけど、スタイルもいいし、優等生。



肩にかかるぐらいの髪に、ツンとした雰囲気。別に口調も、腹を立てているわけでもなめているわけでもない。……でも。



あまり関わりたくはないと思っていた。




「それにしても、夏仍を押したのは誰だったんだろうな」



ムッとした表情になる悠真。



「あのね、悠真。そのこと……なんだけど、あれは……」


「ブッ飛ばしてボコボコにしてやるから、今度会ったら覚悟しとけよ」



私の言葉を無視して、ぶつぶつと何かに文句を言い散らしていた。……また今度にでも言うか。



ふと壁に寄りかかったとき、肩に衝撃が走って私は思わず声をあげてしまった。



「い……っ!」



まさか、あの時打ったから?


肩を押さえるけど、いまだに痛みは治まらない。ジンジンと痛みが伝わってくる。



それに気付いた轍が、心配そうにこちらを見ていた。