回転椅子に座っている霧雨さんは、爆弾をじっと見ながら聞く。
私の代わりに悠真は答えてくれた。
「俺達か?武道館に逃げ込んだら、無事に生き残ったんだぜ」
「マジ?悠真スッゲー!」
轍は笑って、爆弾の隣のベッドに座っていた。
どうしてか分からないのは、こんなにも皆が、怖がったりおどおどしていたりしない事。
私は部屋のすみに座って、体育座りで地面を眺めていた。
「まさか、こんなことになるとはなぁ……今日で死ぬなんて最悪だ」
「轍……死ぬ前提で話を進めないでくれる?まだ生きてるんだから」
でも、私も今日で死なないとは言い切れない。怖くて肩が震える。
「ごめん。けど、霧雨はすげえよな。ちっとも怖がってねぇじゃん」
「私はこの企画(レク)に興味がないだけ」



