爆発まで残り5分となりました


回転椅子に座っている霧雨さんは、爆弾をじっと見ながら聞く。



私の代わりに悠真は答えてくれた。




「俺達か?武道館に逃げ込んだら、無事に生き残ったんだぜ」



「マジ?悠真スッゲー!」



轍は笑って、爆弾の隣のベッドに座っていた。



どうしてか分からないのは、こんなにも皆が、怖がったりおどおどしていたりしない事。



私は部屋のすみに座って、体育座りで地面を眺めていた。



「まさか、こんなことになるとはなぁ……今日で死ぬなんて最悪だ」



「轍……死ぬ前提で話を進めないでくれる?まだ生きてるんだから」



でも、私も今日で死なないとは言い切れない。怖くて肩が震える。



「ごめん。けど、霧雨はすげえよな。ちっとも怖がってねぇじゃん」



「私はこの企画(レク)に興味がないだけ」