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「あぁ!間違えた!またここからやり直しかぁ………………ったく」
短い音楽と共に、「ゲームオーバー」の文字が画面に映る。
真夜中の三時。
現実逃避をして部屋に駆け込んだのは、もう、今から何日も前から。
汐見 颯斗、高校一年。
一昨日、優美が───俺の妹が死んだ。
それからパソコンゲームにしがみついて鍵をかけ、もう何時間も、自分の部屋に隠(こも)っている。
いや、優美が死んだなんて嘘なのかもしれない。俺にドッキリをしかけてて、もしこの瞬間、「嘘です」と誰かが言ってくれるなら、それでいい。
……ただ、それだけでいい。



