ポロッと、堪えていた涙が頬を伝った。
行き場のない悲しみと怒りが、頭の中を駆け巡る。そして、悲しみが勝つ。
冬也くんは、全てをさらけ出すかのように、嗚咽混じりで叫んだ。
「何で俺達が死ななきゃいけなかったんだぁ!やりたいことも見つかって、やっと夢が……出来たってのに……!ちくしょおおぉぉ!!!」
叫んでも誰にも聞こえないのが、唯一の救いだったのかもしれない。
冬也くんの声を聞いてくれる人は、もう"私達の"生きる世界にはいない。
声も聞こえない。
好きだったも言えない。
ごめんなさいも伝わらない。
ありがとうも、消えていく。
冬也くんは、その場に崩れ落ちて、傷一つつくことのない手で、何度もアスファルトを殴った。



