爆発まで残り5分となりました


私の左手の廊下の突き当たりには、保健室がある。来た道を戻れば……武道館もあるし、まっすぐ進めば、会議室。



しばらく沈黙が続き、轍が小さく呟く。



「保健室にでもいくか?とりあえず、場所は確保していかないとな」



「そうだぜ。俺は轍の考えに一票だな」




確実に生き延びるためにも最優先なのは、場所の確保だ。



轍の考えは間違ってはいない。



「なら保健室に行くわよ。立ち止まってても、時間は止まらないから」



「分かった。行くぞ、夏仍」




保健室の中に入ると、ベッドの上には爆弾が一つ置かれていた。



───ガチャ。



ドアの鍵がかかり、私たちは閉じ込められた。移動するなら、まだ時間はある。




「佐山さんと波瀬くんは、爆発に巻き込まれなかったの?」