*** 汐見 優美(しおみゆうひ)も、私達と同じく中学三年生だった。 友達はあまりいない。 けれど、成績は優秀で、暇さえあれば読書をするような大人しい生徒。 大事も起こらない、いたって普通の生活を送ってきた彼女だったが、 季節が冬を越し、春へと、確実に時を刻んでいく最中(さなか)── 事件は、起きてしまった。