爆発まで残り5分となりました







【お兄ちゃん】




頭のなかで、それは何度もエコーして聞こえた。シオミさん……どういうこと?





主催者は───


シオミさんの……お兄さんなの?






シオミさんが涙目に鳴りながら悶(もだ)えている。時折、「嫌だ」と聞こえることもあった。





しばらくして、シオミさんの体がピタリと静止する。そして、




「シオミ、落ち着いて話を────」




悠真が話しかけようとした、その時だった。







シオミさんがカッと目を開いて、悠真の首を両手で掴んだ。