〈ピーンポーンパーンポーン〉 『お疲れさまー。捕まえてくれてありがとう。ケケッ』 その声を聞いた途端、シオミさんの体が震えて、顔が一瞬にして青くなった。 「嫌だ……い、い……な…………いいな、り。やめて……やめてっ!!!」 シオミさんが、耳を塞いで叫びながらその場に踞(うずくま)る。いいなり……って。 悠真は「大丈夫」と言いながら、シオミさんの背中を擦っている。 『さーて、煮るなり焼くなりご自由に。なんなら、殺してやってもいいよ』 「は?何言ってんだよ」