「でも、私たちには関係ないことなんだよ。遠くで起きてる方が多いし、中学校ではあんまり起こってない事故なんだから。それに、皆そんな事気にしてないよ?」



「うぅーん。そうかなぁ……」



柚希は怖がりだなぁ……。



それからしばらく黙って歩いていると、教室の前につく。



「明日は卒業式だし……。事故なんて考えてたら縁起が悪いよ」



「うぅ、でもさぁ……」



柚希は事故の事を気にしているのか、朝はその話題しか口に出さなかった。




明日、三月二十八日は、


三年生───私たちの卒業式。



中学三年生というだけあって、受験勉強も大変だったというのに。



前日に爆発事故の事なんて話したくない。





SHRが始まってすぐ。


「これを明日使うので、きちんと保管しておくように。大切なものですから、扱いには注意してください」