『……そう、だよ』
『アッハッハハハハハ!!!夏代はもう、おばさんの子よ!!ハハッ!アッハッハハハハハッ!!!』
言えば良かった────私は、
おばさんの子なんかじゃない、って。
「シオミさん」
私は一歩前に出ると、シオミさんに向かって、下手くそな苦笑いを向けた。
今にも涙が溢れそうな、
不器用な笑顔を、向けて─────
「……皆、シオミさんを疑ってないよ。辛かったなら言って。苦しいなら話して。私達も……皆、味方だよ」
「……み、かた?」
いつか、私が幼いとき、誰かにそう言ってもらえていたなら。



