生徒達のバタバタという足音が、絶え間なく聞こえる。
ドッ、ドッ、ドッ、
ドッドッドッドッ……
「っ……、大丈…………か!?」
暴れ続ける心臓の音が、誰かの声をかき消した。無意識のうちに息を止めていたのか、肺が痛む。苦しい。
「皆!?大丈夫か!?」
シィンと静まり返った廊下を、悠真の声だけが駆け抜ける。
「……うぅ……怖、かった」
朱美は轍に支えられながら、手で顔を覆って泣いていた。
霞んだ視界には、三つの動く影と、一つの動かない影。
……シオミさん、は?
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