爆発まで残り5分となりました



え?



いくらなんでも……それは卑怯じゃない?だって、シオミさん……まだ何も悪いことしてないんだよ。




「ちょっ!!やめなさいよ!シオミさんを離してあげて!」




朱美の声も届かない。悠真も、轍も必死にシオミさんを助けようとしているのに……。





「おいっ!何もそこまでやらなくてもいいだろ……そんなことしてもシオミは─── 」



「うるせえッ!!お前らは黙ってろぉッ!」





泣き叫ぶ男子生徒の顔は、狂ったように笑っていた。





「コイツのせいで、何人死んだと思ってるんだッ!!お前らは、コイツを殺さなくていいのかよッ!!!」



「目的は捕まえることでしょ!?何も殺さなくたっていいじゃない!」






その瞬間、その男子生徒の握り拳が、シオミさんのみぞおちに力強く振り下ろされた。





「うぐ……っ!」



「どうしたァ!味方はいるんだろ!!先生だろうがお前だろうが、相手してやるよ!!人殺しには変わりの無いくせに!!」