もしかして……本当に、そうなの?
「待って!行かないで……っ!」
私の小さな声だけが寂しく、彼女の背中を追っていた。
知らせなきゃ……悠真達に──
私は思いっきり息を吸うと、空気を吐き出すように、大声で叫んだ。
「皆ぁーーっ!!シオミさんが、下の階に向かってるよーーーっ!!!」
喉が痛くてヒリヒリする。
壁に手をついて、足を真っ直ぐに立てて、制服をただした。
私も、行かなくちゃ。皆の所に。
真っ先に階段に向かうと、私は勢いよく階段を駆け下りる。
ズンズンと脳が揺れて、スカートの裾は空気に触れて踊っていた。



