センセイ、は先生?
───聞いてみるしかない。
悠真が使ったというアレなら、きっと、分かるはず。
三階にある、──『壁掛けの電話』なら。
悠真の案により、私は三階を見張ることになっていたから、近かった。
初めて使うから、どうやって使ったら良いか分からない。
壁にかかっている白い電話機は、ボタンのいくつか並べられた、どこにでもありそうなシンプルな構造になっている。
唯一分かったのは、『壁掛けの電話』の上に、「三つまで質問できます」と丁寧に書かれたプレートがあったこと。
私は覚悟を決めて、受話器に手を伸ばす。
と、その時。



