「ちょっと暇があったから聞いてみたんだけど……もう、三階のトイレにはいないみたい。先に、違うところに逃げてたみたいで」
──じゃあ、シオミさんは、動いてるの?
ある一定の場所に留まるだけじゃなくて、自分でも行動するって、こと?
「え……?それって、本当?」
「うん……イヤホンと変な機械みたいなのが落ちてて。後には何も……」
イヤホン?変な機械って?
ふと、脳裏を、嫌な考えがよぎる。
──【盗聴】
もし、そうだとしたら?
今もどこかでこの会話が聞かれているなら、私達は圧倒的に不利だ。
何かしらの手を打たないと見つけられないし、手がかりすら掴めない。



