「何だか、怖くなってきた……」
悠真は「ん?」と一瞬不思議そうな顔をしてから、意味を理解したのか、微笑した。
「そ、そりゃ……当たり前だろ。ゲームしてんだし、今さら何言ってんだよ……」
私は膝に顔を埋めて、首を横に振った。
「違うんだよ………………」
悠真が今、どんな顔をしているのかは分からない。
悪寒が背中を走り、ビクビクッと体が震える。直後、声も出なくなるような、不快な感覚に襲われる。
まるで、沈むと決められている船に乗せられているような、行き場のない恐怖。
細かく途切れる息が、スカートに吸い込まれていく。
「……何が?」
私は体を縮めて、言った。



