私は足を引きずるようにして、相談室に入った。
「どうした?」
我先に、と一人だけ椅子に座っている悠真に、声をかけられる。
「……何でも、ない」
と小さく返すと、悠真はうんともすんとも言わず、前を向いた。
午前中だったか……確か一度だけ、相談室に来たことがあった。
その時、机と椅子の配置を変えていたけど。あの時の配置と今の配置が、何一つ変わっていないように見える。
もしかして、誰も入らなかったのかな。
「で、規則性が分かったわけなんだけど……この先をどうすればいいか、考えてほしいんだよな」
規則性……か。



