爆発まで残り5分となりました








────四時、四十分。





「……あーあ。ホンっと、今日で何年ぶりに泣いたんだろうな」




ぶらぶらと手を振りながら、目の縁と鼻を真っ赤にした悠真。




あれから、私たちは教室を決めることなく、ぶらぶらと宛もなく廊下を歩いていた。





まだ、心のなかには、少しだけモヤがかかっているようだった。




……何に対してか分からないけど、何か───誰かに伝えなくちゃいけないことを、忘れているような気がする。





「夏仍?どうした?」




悠真にも聞かれたけど、答えられなかった。何なんだろう……この、感じ。



「もう、色々と解決しただろ?別に、真剣に悩むことはないって」