爆発まで残り5分となりました

悠真が言ったので、私も息を呑んだ。


けど、



「もし本当に爆発するなら……体育館だけだと思う。一つの教室ずつだから……」



そう言って腕を引こうとすると、戸惑ったようすで悠真が言う。



「おい、ちょっと待て……。一つの教室って……武道館は教室じゃねぇぞ!」




今はそんなこと言ってる暇はないのに!



「とにかく行こう。もう時間がないよ!ここにいたら確実に巻き込まれる。駄目でもギャラリーを抜けて、廊下まででよう」



悠真は頷くと、私の腕をつかんで走り出した。



私よりもずっと速い。足がもつれそうになるけど、必死に走る。



左腕をぐいぐい引っ張られながらたどり着いたのは、武道館の前。




悠真がドアノブを捻ると、それは簡単に開いた。そこには───




「あ、あれって……」