「私のお父さんとお母さんは、離婚した」




きっぱり言うと、三人はぎょっとした表情を浮かべて私を凝視した。




「……夏仍、本当は……お前」




悠真の悲しそうな視線が痛い。



「あの日から今まで、お母さんの代わりに、おばさんに育てられた。それからだと思う……自分の意見が、言えなくなった」




私は、人を信じられないんじゃない。



人を、最後まで信じるということが、出来ないんだ。いつかは心のどこかで、信じている人を、疑うから。




「おばさんは強くて、私とは、真逆。逆らったら、一人になる……いつからか、そう思い始めていた」



「……夏仍」





私は、あの日から変わらない。